皆さんは、相続が発生した場合、手続きの期限があるのを
ご存じですか?
相続が発生すると、10ヶ月以内に相続税の納付までを全て
終わらせる必要があります。
私が不動産業をやっていた時には、よくお客様に
「時間がない!」
「どうしたらいい?」
「とにかく急いで調べて!」
など、期限に追われて困り果てているお客さんから
急ぎの相談をされていました。
今日は、元不動産業者だった私が、
『不動産相続での確認すべきポイント』を
2~3分で読める程度に書いていきます。
基本的な相続手続きの流れと期限
まずは、相続手続きの流れと期限は以下の様になっています。
①亡くなる=『相続の開始』
・行政の諸手続きを行う
・遺言書の有無を確認する
・相続人を確定する
・財産の調査・財産目録の作成をする
②3ヶ月…『相続放棄の期限』
③4ヶ月…『亡くなった人の確定申告期限』
・遺産分割協議を行う
・遺産分割協議書の作成する
・相続財産の名義変更などを行う
・相続税がかかるのか、幾ら位かかるのかを計算
④10ヶ月…『相続税の申告と納付』
10ケ月以内という短い期間にやるべき事が
盛りだくさんで慌ててしまいますよね。
親が元気なうちに確認しておくべき5つのポイント
まだ親が元気なうちに不動産について確認しておくべきポイントは
大きく分けて5つほどあります。
①現在空き家になっている建物の状況確認
まずは、現在空き家になっている建物の状況確認から始めます。
・空き家があるか、現在の室内・庭などの状態
・親しかしらない物件を他に所有していないか
近隣住民に迷惑をかけない為の対応・防犯対策など
手間や費用がかかる為、対応策の検討が必要です。
②登記の有無・登記名義人の確認
次に、法務局で登記事項証明書を所得して、土地・建物の登記内容を調べていきます。
・登記が未処理になっていないか
・家屋、土地などの登記は親の名義になっているか
未登記だと売買や銀行からの借り入れ等が出来ません。
祖父の代からそのまま未登記だったりすると、
相続人が増えてしまって後の処理がとても大変です。
固定資産税の納税通知書や登記事項証明書で確認をしましょう。
③住宅ローンの完済具合と管理費用の滞納具合はどうか
通帳や住宅ローンの契約書類・マンション管理組合に問い合わせるなど、
確認をしてみましょう。
マンションなどの場合は、住宅ローンは完済していても
管理費用や修繕積立金を滞納しているというケースも少なくありません。
④賃貸に出している物件があるか・そこには滞納者はいないか
賃貸に出している物件がある場合、
・大規模修繕は近年いつ行ったのか。費用と施工業者・金額などの確認
・滞納者はいるのか。している場合は金額と対応履歴の確認
依頼をしている不動産会社の担当者に挨拶をしておきましょう。
⑤農地や山林はないか
農地や山林を所有していないか、ヒアリング・現地調査・法務局などで
調べていきます。
・所在場所の確認
・現在の使用状況や状態
・登記の状態
などの確認が必要です。
親が元気なうちに一緒にやっておくべきこと
ここでは、親がまだ元気なうちに一緒にやっておけること
はないかを考えてみます。
①これまでの経緯やエピソード話などを聞いておく
今のうちにエピソードや思い出話、経緯、関係者などの話を
聞ける限り聞いておきましょう。
②集める事が出来る書類はひとまとめにしておく
各所にしまい込んでいる関連書類をひとまとめにして
ファイリングしておきましょう。
③専門家に相談をしながら出来そうなことはやっておく
土地家屋調査士・司法書士・弁護士などの専門家に
相談をしながら解決出来る事はやっておきましょう。
まとめ
ポイント
・基本的な相続手続きの流れと期限
・親が元気なうちに確認しておくべき5つのポイント
・親が元気なうちに一緒にやっておくべきこと
今日は『不動産相続での確認すべきポイント』
について書いてきました。
親は今更、不動産について調べたり、長年やってこなかった手続きを
「やっておいて!」
というだけでは絶対にやってはくれません。
いざその時になって困ってしまうのは相続人であるあなたです。
忙しいとは思いますが、親が元気なうちにしか出来ない事ですので
早めの積極的な行動をおススメします。
最後までお読みいただきましてありがとうございました!