住まい

生前整理とは?やり方やタイミング、良い業者の選び方

最近では『終活』という言葉が一般的となり、いざという時に備えて

生前整理をする人が増えてきています。

しかし、必要性を感じる方は多いのですが、始めるタイミングや、

何をすればよいか、業者はどう選んだらよいのか等、

よくわからないのが現状です。

この記事では、自身が遺品整理士であり、実際に作業もしている

私が、生前整理を始めるタイミングやメリット、やり方や業者選びの

ポイント等を紹介していきます。

 

 

生前整理とは?


生前整理とは、生きているうちに自らの身辺や家財を

整理する事です。

 

 

生前整理と遺品整理の違い


生前整理
とは、

生きている間に自分自身で身の回りの物を整理し、

残された人生をより良く過ごす為、死後残された家族が

困らない様に行う事を言うのに対し、


遺品整理
とは、

故人の遺品を故人の家族などが整理・処分を行う

事を言います。

 

 

生前整理を行うと良いタイミング


よしやろう!と思った時が絶好のタイミングなのですが、

一般的に多いタイミングとしては、


・定年退職をした時


・子供が独立をした時


・子供から生前整理の提案を受けた時


・大きな病気をして今後が不安になった時

 

などが挙げられます。

 

高齢になってからの片付けは

体力、気力、判断力が衰えてきますのでかなり厳しい

ものがありますので出来るだけ早い時期から始める

をお勧めします。

 

 

生前整理のメリット


生前整理のメリットとしては次の5つとなります。

 

メリット①

残された家族の遺品整理の手間や負担を

減らすことが出来る。

 

メリット②

いざという時に残された家族が困らなくなる。

 

メリット③

自分が将来、認知症等で判断出来なくなったと

しても安心していられる。

 

メリット④

自分が大事にしている物をあげたい人に渡す

ことが出来る。

 

メリット⑤

不安から来るストレスが減り、すっきりとした

空間で快適に余生を生活する事が出来る。

 

 

生前整理のやり方

ここでは、具体的な生前整理のやり方を挙げていきます。

やり方①:必要な物、不要なものに分ける


まずは身の回りの物を「必要な物」「不要な物」

に分けましょう。

・思い入れのある物、ない物

・今着ている服、もう着ていない服

・最近使っている物、使っていない物

など、一定のルールを決めて分別する事が必要です。

 

やり方②:不要なものを処分する

分別された「不用品」は一箇所にまとめておきます。

 

・自治体の分別や粗大ゴミに出せるものは少しづつ出していく

・自治体に出せないものは不用品回収業者に依頼をする


という方法もあります。

 

処分する物をまとめてから一回で依頼をした方が

費用を抑える事が出来ます。

 

やり方③:不用品買取サービスを利用する


使わなくなった物は買取業者に買い取ってもらえる事も

あります。

一般的な買取例としては、

・製造後3年程度で故障していない家電

・傷みがない家具

・大きなシミや破れている所がない着物

・ブランド品のバッグ類

・骨董品

・貴金属類

・趣味で集めたコレクション

等です。

買取業者に査定依頼をして、定時金額に納得がいったら

買取となります。

また、不用品回収業者が買取をしてくれる場合もありますので

買取が出来るか聞いてみましょう。

 

やり方④:貴重品をまとめておく


貴重品は本人しかわからない場所にバラバラにしまっておくと

残された家族は探す事が出来ません。

一箇所にまとめておく様にしましょう。

 

やり方⑤:財産目録を作る


財産となる物の全体量がわかったら、財産目録を
作っておきましょう。

通帳や保険証券、株券等を整理し、目録に
しておきます。

 

やり方⑥:住宅関連の整理、持ち家の処分等


住宅関連の書類や契約書類等もひとまとめにします。

将来自分が高齢者施設に入った時に空き家になってしまう

事を想定して、まずは生前整理をした後、

早めのうちに売却をして入所費用に資金を充てる準備したり、

リノベーションをして賃貸として貸し出せる様に

していく方もいます。

 

やり方⑦:デジタルデータを整理する


近年、デジタル遺品についてのトラブルが増えてきています。

デジタル遺品になる物は、


・スマートフォン

・デジタルカメラやパソコン内に残っているデータ

・SNS、ブログ、等のデータ

・ID,パスワード

などの整理をしておき、

エンディングノートに記載をしておく事が大切です。

 

やり方⑧:エンディングノートを書く


エンディングノートには法的効力がありませんが、


生前に本人が様々な事を記載する事ができます。

エンディングノートは書店やインターネットで

購入できますので是非試してみましょう。

 

やり方⑨:遺言書を書く


相続でトラブルとならない様に、財産の処分方法について


明確に残しておきたい場合は、法的効力のある「遺言書」


を書いておきましょう。

遺言書は法律で定められた法的な文書で、種類や書式、

内容等が細かく決められています。


正しい作成方法で元気なうちに書く事が重要です。

 

 

生前整理のポイント


ポイント①
:一気に行うと負担が大きいので少しづつ行う



ポイント②
:時間をかけて慎重に、計画的に行う


ポイント③
:不用品は一か所にまとめておき、捨てられる


物は少しずつ捨てていく


ポイント④
:無理をせずに専門業者に依頼をする


生前整理を無理して一人で行い、ケガをしてしまっては

何の意味もありません。

 

必要な物・必要でない物の分別の判断をしたり、

財産目録を作成したりする事は自分で行い、

力仕事は専門業者に依頼をする方が賢明です。

 

 

生前整理の業者はどうやって探すのか?


生前整理の業者はどの様に探したら良いのでしょうか?

最近は生前整理の需要が高まり、新規参入業者も多い為

トラブルも多発しています。

 

インターネットを活用し、「〇〇県 遺品整理」や、

「〇〇県 生前整理」、「〇〇県 不用品片付け」

という語句で探したり、

遺品整理士認定協会等の推奨する

全国の優良企業紹介を経由して問い合わせるという

方法もあります。

 

 

失敗しない業者選びのポイント

 

ポイント①:料金体系がわかりやすい・適正価格であるか


料金体系がわかりやすく、適正な価格であるかを

確認するために必ず見積書をとる様にしましょう。


安すぎでも高すぎでもトラブルに陥りやすいので

色々調べてみましょう。

 

ポイント②:遺品整理業の実績があるか

中には業者が物を丁寧に扱ってくれず、トラブルになる

ケースもあります。


遺品整理の実績のある業者であれば思い入れのある大切な

物の扱いもしっかり扱ってくれるはずです。

 

ポイント③:自治体で必要な許可をとって営業している業者であるか


家庭の不用品を収集・買取・運搬・廃棄等をする事業者は

それぞれの自治体での許可が必要です。


産業廃棄物収集運搬許可や古物商許可を得ているか

確認をしましょう。

 

ポイント④:複数の業者から見積もりを取る

複数の業者から見積もりを取ることによって相場観が

わかってきますので、トラブル防止のためにも

複数から見積もりを取り、検討しましょう。

 

ポイント⑤:見積以外の追加料金はないか


トラブルの例として、当日見えていなかった部分の

処分費を追加料金として請求するというケースもあります。

見積もり時に業者によく確認をしましょう。

 

ポイント⑥:専門資格を持った資格者がいる業者か


遺品整理についての正しい知識やモラル、対応法の教育を受けた

遺品整理のプロですので、在籍している業者を選べば、トラブルに

巻き込まれる事を未然に防ぐことが出来ます。

 

ポイント⑦:電話だけで見積を済ませていないか


電話のみで間取りをヒアリングし、見積金額を伝える業者は危険です。

金額は間取りだけでなく、処分する物の量や色々な要因で

依頼する案件によって変わってくるはずです。

 

後から請求される事もあるので実際に見積もりに来てもらえる

業者に依頼する様にしましょう。

 

 

まとめ


今回は、生前整理を始めるタイミングやメリット、やり方や業者選びの

ポイント等を紹介してみました。

生前整理は出来るだけ早い時期からしっかりとスケジュールを立てて

少しずつ始めて行けば、きっと納得がいく成果が得られ、

今後の人生も充実したものになっていきます。

わからない点は専門家に質問をしてアドバイスをもらう様にしましょうね!

 

 

実家の「不用品整理」はなぜ急ぐ必要あるの?

 

 

  • この記事を書いた人

小泉 寿洋

住まいの終活相続アドバイザー/賃貸経営コンサルタント/ 不動産業界歴約18年の経験を活かし、現在は不動産に強い終活の専門家として活動中。 所有資格:終活ガイド上級(1級)・エンディングノート認定講師・終活ガイド検定認定講師・終活カウンセラー1級・宅地建物取引士・遺品整理士・相続診断士・AFP・賃貸不動産経営管理士・他多数

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