住まい

親が住んでいた「空き家」の活用法を元不動産屋が息子の立場になって考える

 

以前、

「親の家が「空き家」になったら考えるべき問題とは?」

という事で、

「空き家はそのままにしておいてもお金がかかるだけですよ」 

という内容で書いてみました。 

こちらもCHECK

親の家が「空き家」になったら考えるべき問題とは?

昔、親と住んでいた実家が 現在は親が亡くなってしまい、とりあえず相続をした あるいは 高齢者施設に入居してしまって戻らない等の理由で 皆さんのご実家は現在「空き家のまま」になっていませんか? &nbs ...

続きを見る

 

巷でよく開催されている「空き家活用セミナー」などに行くと、 

 

不動産売買仲介系の不動産会社の主催であれば 

「売りましょう!!!」 

となりますし、 

 

賃貸系の不動産会社が主催すると 

「貸すべきです!!」 

となってしまいます。 

 

いったいどっちが正しいのでしょうか・・・? 

 

それぞれの会社はお仕事ですので当たり前なのですが、 

お客さんの立場でなく、明らかに自分たちの都合です(笑)。 

 

そこで、今日は元不動産屋である私が息子さんの立場 

になって考えてみました。 

 

 

すぐに現金化したい・収益化したい場合 

まずは、すぐに現金化したい!収益化して儲けたい! 

というケースを検討してみたいと思います。 

 

①売却する 

まずは、売却するという方法を考えていきましょう。

 

建物の状態が良い、立地が良い場合は売却を検討した方が良いです。 

 

築20~30年以上の古い木造住宅は 家屋の価値がつかないので「古家付き土地」 

として売ると解体費用がかからず、 土地の固定資産税も安いです。 

 

場合によっては、更地にした方が高く売れる事もあります。 

成功するには売買に関する基礎知識が必要です。 

 

 

 

②賃貸物件として貸し出す 

次に、賃貸物件として貸し出すという事を選択肢として考えてみましょう。

建物の状態が良い、立地が良い場合は賃貸という方法も 

一応考えてみると良いかもしれません。 

 

・借り手がいる間は毎月家賃収入があります。 

 

一度貸すと10年位返ってこない可能性もあります。 

 

貸せる状態にするまで改修費に100万以上かかるケースもよくあります。 

 

・賃貸はれっきとした「事業」ですので 

 相当の覚悟と空室・滞納などのリスクが伴います。 

 

・マンションなどの場合は貸し出していても 

 貸主は管理組合に「管理費」「修繕積立金」 

 を払う必要があります。 

 

・成功するには賃貸に関する基礎知識が必要です。 

 

  

③事業化する 

次に、事業化するという選択肢を考えてみます。

・自営でお店を始める 

・コインパーキング会社に委託する 

・コインランドリー会社に委託する 

・レンタルスペースとして貸し出す 

  

 いずれも改修費・設備導入費などがかかります。 

 

 

 

将来「空き家」を自分で使いたい場合 

 次に自分で使いたい場合を考えてみたいと思います。 

 

①改築する・新築として建て替える 

 「再建築不可」の場所にある家屋の場合は 

建て替える事が出来ません。 

 

建て替え可能であっても、今までの家屋と

同じ面積では建てる事が出来ない場合もあります。 

 

まずは「建物診断」を受けてみるのも有りです。 

  

 

②そのままにしておく 

 そのままにしておく場合は、常にメンテナンスを

続けていかないと家屋はすぐに朽ちてしまいます。 

  

最近は「空き家管理サービス」なども 

あるので問い合わせてみるのもありかもしれません。 

 

 

まとめ:元不動産屋としての考え 

ポイント

・すぐに現金化したい・収益化したい場合 

・将来「空き家」を自分で使いたい場合 

・元不動産屋としてのまじめな考え 

これまで色々なケースを見てきました。 

 

息子さんの立場ですとやはり 

「思い出の実家」ですのでそのままに 

しておきたいという気持ちはあります。 

 

しかし、元不動産屋の意見になってしまうと 

違ってきます。 

 

毎年かかって来るコストや多くのリスク、

親族やご近所ともめるストレス等を考慮すると 

 

「早いうちに売却して現金化」 

 

なのかなという結論です 

(私の本業が賃貸経営のコンサルタントなのにです…)。 

 

いずれにしても、不動産は立地や状況によって 

ケースバイケースですので、一番大事なことは 

「信頼のおけるプロに相談すること」です。 

 

やはり実際に市場に生で接している「不動産屋さん」が 

良いと思います。 

 

すぐには売るつもりがなくても、 

とりあえず笑顔で相談にのってくれると思います。多分(笑)。 

最後までお読みいただきましてありがとうございました! 

  • この記事を書いた人

小泉 寿洋

住まいの終活相続アドバイザー/賃貸経営コンサルタント/ 不動産業界歴約18年の経験を活かし、現在は不動産に強い終活の専門家として活動中。 所有資格:終活ガイド上級(1級)・エンディングノート認定講師・終活ガイド検定認定講師・終活カウンセラー1級・宅地建物取引士・遺品整理士・相続診断士・AFP・賃貸不動産経営管理士・他多数

-住まい
-,

Copyright© 終活ライフ.net , 2024 All Rights Reserved.