相続

身近に頼れる人がいない「おひとりさま」も「死後事務委任契約」で安心

 

自分にもしもの事が起こった場合、 

遠方であっても、息子さんや娘さんがいらっしゃれば安心ですが、 

 

「頼れる人が誰もいない場合はどうなってしまうのだろう?」 

 

と不安に感じる方も多いと思います。 

 

今日は、「死後事務委任契約」について 

3分前後で読めるくらいの内容で書いていきます。 

 

 

 

「死後事務委任契約」とは? 

 自分が亡くなった時の事務処理や手続きを、 

 生前に誰かに依頼し契約を締結しておく事を言います。 

 

 

「死後事務委任契約」を検討すべきなのはどんな人? 

この契約を検討すべきなのはどの様な人なのでしょうか? 

 

・おひとりさまの人 

・子供のいない夫婦 

・頼れる家族や親族がいない人 

・頼れる人はいるが既に高齢で不安 

・頼れる家族はいるが第三者に頼みたい 

 

 

遺言書とはちがうの? 

「死後の事だから遺言書でいいんじゃない?」と 

疑問に思う方もいらっしゃいますので簡単な 

違いは以下の様になります。 

 

・遺言書 

財産関係の事しか記載する事が出来ません。

 

・死後事務委任契約 

財産承継以外の事は自由に決める事が出来ます。 

 

 

 

「死後事務委任契約」の中身 

続いて、「死後事務委任契約」の中身を見ていきます。 

 

 ①いつ契約を結ぶのか 

 委任をする人の意思能力があり、心身共に健康なうちでないと 

契約が出来ません。 

 

認知症を発症して判断能力が低下すると契約を依頼する事が 

出来なくなりますので早めに検討し始めましょう。 

 

 

 ②誰と契約を結ぶのか 

 「死後事務委任契約」は誰と結ぶ事が出来るのでしょうか?

・弁護士 

・司法書士 

・行政書士 

・親族 

・親しい友人 

  

手続きの中には慣れていないと手間や時間が 

かかってしまう内容もあります。 

 

友人などに大きな負担をかけてしまうよりは、 

費用はかかりますが専門家に依頼するという

選択の方が良いのかもしれません。 

 

 

 ③死後事務委任契約の内容を決める 

次に、死後事務委任契約の内容を決めていきます。

・亡くなった後の親族や友人などへの連絡 

・行政への届け出に関する手続き 

・葬儀・納骨・埋葬に関する手続き 

・永代供養に関する事務手続き 

・生前に残した医療費・病院・老人ホームなどへの債務支払い・手続き 

・家具家財の処分、遺品整理の権限 

・賃借建物明け渡しに関する手続き 

・公共料金解約の手続き 

・車などの手続き 

・携帯電話・パソコンデータなどの手続きや処理 

・インターネット・SNS関係の解約手続き 

・生命保険に関する手続き 

・ペットに関する手続き 

多岐に亘って委任する事が可能です。

もちろん費用は掛かりますが、トラブルやミスを避けるために 

公正証書で作成しておきましょう。 

 

 

 ④費用相場はどのくらい? 

 親族や友人などに依頼をする場合は費用は話し合いで 

決められますが、専門家に依頼する場合は既定の 

報酬なども必要になります。 

 

・契約書作成料(数十万円位) 

・死後事務手続きに関する費用(数十万~100万位) 

・公証役場手数料(1万数千円) 

・火葬費用・葬儀費用・納骨費用・遺品整理費用などの預託金 

 (~150万円前後) 

  

内容にもよりますが、かなりの金額になりますので 

自分が出来る範囲で生前に整理・手続きをして 

項目を減らしておく方が良いと思います。 

 

  

 

同時に利用すると安心な手続き 

 

「死後事務委任契約」と以下2つの契約は、 

同時に契約・利用をすしておくと安心です。 

 

 

①財産管理委任契約 

 自分の判断能力がまだ低下していないが、 

身体が不自由になった場合などに自分の財産管理や 

手続き業務などを誰かに委任する契約です。 

  

  

②任意後見契約 

 まだ判断能力が低下していないうちに、 

将来、判断能力が低下した場合に備えて 

予め財産の管理や、医療・介護の契約などを 

誰かに委任する契約です。 

 

 

まとめ 

ポイント

・「死後事務委任契約」とは? 

・「死後事務委任契約」を検討すべきなのはどんな人? 

・遺言書とはちがうの? 

・死後事務委任契約の中身 

・同時に利用すると安心な手続き 

 

 

今日は「死後事務委任契約」について見てきました。 

 

身近に頼める人がいない場合、お金はかかってしまいますが、 

専門家に依頼をして「安心」を手に入れるという事も 

手だと思います。 

 

安心感があると更に「今後の人生は積極的に楽しみたい」 

という前向きで明るい生き方になっていくと思います。 

 

最後までお読みいただきましてありがとうございました! 

 

  • この記事を書いた人

小泉 寿洋

住まいの終活相続アドバイザー/賃貸経営コンサルタント/ 不動産業界歴約18年の経験を活かし、現在は不動産に強い終活の専門家として活動中。 所有資格:終活ガイド上級(1級)・エンディングノート認定講師・終活ガイド検定認定講師・終活カウンセラー1級・宅地建物取引士・遺品整理士・相続診断士・AFP・賃貸不動産経営管理士・他多数

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